こんにちは!香りの処方せんブログです。
日常生活で感じるさまざまな「香り」。
そんな香りってどんな原理で人間は認知しているのでしょうか。
特にこのブログで取り上げている「精油」、いわゆるアロマオイルは香りの粒子がとても小さく様々な効果を持っていますが、仕組みを知ればより関心が深まるかもしれません。
今回はそんな精油を生活に取り入れるメリットを、精油の粒子と匂いを感じるメカニズムからご紹介していきます!
細かい話は難しすぎる(作者も分からない)ので、あくまで簡単に説明させていただきます!
香りの正体は粒子
まずは香りの正体についてです。
すでに知っている方もいるかと思いますが、その正体は「粒子」です。
正確にはいくつもの化学物質が一つの塊となったもので、大きさも形もさまざまです。
香りがするのはこれらの微細な粒子が空気中から私たちの鼻に入ってくるためです。
では、どのようにして香りを認知しているのでしょうか。
粒子が鼻から入り脳に送られる
鼻から入った香り粒子は鼻の奥の方にある「嗅上皮」と呼ばれる部分で脳に伝わります。
この嗅上皮は人間で約400種類の「嗅覚受容体」というものを持ち、入ってきた粒子はその受容体の中から自分の形・大きさなどにピッタリと合うものを探します。
余談ですが、鼻が利くとされている犬は約800種類、一番鼻がいいとされるアフリカゾウはなんと約2000種類の嗅覚受容体があるとされています。
ピッタリの受容体が見つかると粒子はそこに結合し、脳に信号として送られることで香りを認知するという仕組みになっています。
もっと細かい話は難しい(作者もあまりわからない)ので割愛しますが、ここから先の脳がどのように働くかに興味がある方は別記事を参考にしてみてください!
ここで一つ知っておいてほしいのは、香りを嗅ぐことで好きな香りとか嫌いな香りと感じるのは、脳の感情をつかさどる「偏桃体」や記憶・経験をつかさどる「海馬」に香りの情報が伝わるからです。
また、人によって好き嫌いが異なるのはこの海馬に格納されている記憶・経験はもとより、嗅覚受容体が人によって微妙に異なるからです。
精油の香り粒子の大きさ
ここで気になるのが、アロマを構成している粒子についてです。
昔理科の授業で、「すいへーりーべー」を習った人がほとんどかと思いますが、香りの粒子も全てこれからできています。
具体的にはこの世の最も小さい物質である「原子」が二つ以上くっついてできた「分子」が精油の成分ということになります。
水H2Oや酸素O2、二酸化炭素CO2と同じ考え方で、それよりもたくさんの種類が組み合わさったものが精油だということです。
ではここで、医学の目線からしばしば使われる「分子量」という言葉を使って、精油の大きさについて答えを言っておきます。
結論から言うと、精油のサイズは「分子量500以下」です。
???となりますよね。笑
私も同じように分子量ってなんやねん!となったのですが、実はこの分子量というのが生活するうえで結構大事な指標だそうです。
分子量とは本当に簡単に言うと、その分子の質量を知ることができる数字です。
分子やそれを構成する原子は軽すぎて質量を計れないため、一定数集めて質量を計り、そこから分子一つあたりの質量を逆算したものが分子量(原子量)です。
詳しく言うとアボガドロ定数などと呼ばれ、炭素を1mol(6.02…×10の23乗個)集めた時の値が12gであるということを基準に、分子量は1molで何グラムかを表現しています。
また、ここからさらに話を進めて標準状態の気体1molは22.4Lだどうだとかの話が出てくるのですが、もはやどうでもいいので割愛します。(作者はここでリタイア)
なんか聞いたことあるなとか興味のある優秀な人はググってみてください、かなり疲れます。笑
「改めて」精油の香り粒子の大きさ
ここで先ほどの「分子量500以下」にやっと話が戻ってきます。
この分子量500という数値は人の皮膚を透過するかどうか、という境界ラインだとされています。
つまり精油は分子量500以下なので、皮膚を透過して体の中に吸収されるということが分かっています。
ここで「ん?おかしい」と思った優秀な人に先に待ったをかけておきます。
「さっき分子量って質量の値っていいましたよね?大きさじゃないですよね?ってことは軽ければ軽いほど体に浸透するってことですか?おかしくない?」
という意見かと思いますが、原子を構成する陽子や中性子の大きさ、理想気体のお話などむずかしーーい実験や経緯を経て、分子の重さと大きさは比例しているというのが答えです。
確かに分子量は質量の値であり、大きさの値ではないですが、この世界を構成している「原子」はとても小さく、自然由来のものでは大きさがそのまま重さと比例するという見解です。(あくまで作者の調べた結果ですが、、、)
つまり分子量が小さい=軽い→ サイズが小さい ものが皮膚を透過するという話です。
(はぁはぁ)、で、実際には精油の分子量は100~300程度で、サイズとしては約13㎚(ナノメートル、めっちゃちっちゃい)です。
細菌が1000㎚、ウイルスが100㎚なので、精油の香り粒子のサイズがどれほど小さいかはお分かりいただけるかと思います。
ちなみに、水H2OはH(=2)が2つ、O(=16)が1つで分子量は18となり、こちらも体に浸透します。(いわゆる保湿ってやつです)
水には分子同士がくっつこうとする性質があり、体にも表面に水を通しにくいバリアや体内の体液濃度を一定にするための機能もあるため際限なく吸収することはないですが、長風呂すると手がふやけるのはそのせいです。
精油もそれと同じように香り粒子=成分を体内に吸収し、栄養他様々な効果を得ることができるということなんです。
精油から得られるメリット
では、実際に精油が皮膚を透過することで得られるメリットを考えていきましょう。(やっと本題に入れました!)
ここまでの話で、香りを感じるメカニズムと、精油は皮膚を透過して体内に吸収されると話しました。
精油とは植物からとれた濃縮された栄養成分であり、人間でいうところのホルモンのようなものです。
植物が外敵から身を守ったり、受粉のために動物や虫をおびき寄せたり、はたまた傷ついた部分を修復したりと、生きる中で行う様々な営みのために必要なのが精油の成分です。
これは人間にも様々な効果をもたらしてくれ、強壮効果や抗菌作用、保湿作用など、種類によって本当に多種多様です。
つまり、匂いを嗅ぐだけでなく、体全体で楽しむことができるのが精油ということになります。
アロマテラピーなどでは実際に香りを嗅ぐ以外にも、精油を皮膚から取り込むことが理論的にできるんです。
ただ、専門家でないと栄養満点の精油を扱うのはかなり至難の業。
皆さんが家でアロマを楽しむなら直接触れないor本当に薄めて使用する必要があります。
ここまでの話を通して作者としては、お風呂の湯船に数滴垂らす、というのが一番オススメの方法でしょうか。
一度試してみる価値はありそうですね。
ただ、お肌が弱い人や入っているときにしびれなどの違和感を感じたら使用をやめてしっかりシャワーで洗い流してくださいね!
まとめ
今回も長い戦いになってしまいました。。。
精油の香りを感じるメカニズムについて書くはずが、どんどん脱線して体内に吸収されるというお話までしてしまいました。
科学的なお話で苦手だったよという人も、精油が秘めた壮大な力を少しでも感じていただけたなら幸いです。
皆さんも精油と体の関係を知り、もっとアロマを楽しむ日常にここで少しシフトチェンジしてみてはいかがでしょうか。
ではまた!
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香りは数種類のアロマをオリジナルでブレンドしていて、一度使い切っても容器を捨てることなく詰め替えることができるリフィル用キャンドルも用意されています。
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